この会は平成13年に、視覚障害者に参考書や副読本を提供するために設立されたグループです。当時中学3年生だった可和 但さんの音訳依頼をひきうけたのをきっかけに、代表の大谷さんが設立しました。
可和さんは、目と左手足が不自由ですが普通の中学校から高校へと進み、現在は首都大学で社会福祉を学んでいる若者です。お邪魔した日も夏休みに向けたレポートのために、本の割り振りを考えていらっしゃるところでした。厚手の本をいとも簡単に分割し、それぞれ入力する方たちが持ち帰る手筈を整えていました。大学生ともなれば難解な書籍があり、専門用語の解釈の仕方に悩むというお話もされていました。音声ソフトが入ったパソコンでは、スキャナーで読み込むと認識違いの箇所 が示され、そこを入力する人が訂正し ていくというシステムです。私が学生のころは、点訳器でコツコツと入力していました。気の遠くなるような作業を教室の一番後ろで、ご本人がやっていたのを思い出しました。
ホームページを見てお手伝いしたいと名乗り出る方たちがいらして、グループに所属している方たちは、下関、奈良、福井…と全国にいらっしゃいます。現代の最先端の方法を駆使して、グループ活動をささえていらっしゃいました。
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