A. たばこの煙に含まれる有害な化学物質は200種類ほどあり、発癌物質が多く含まれています。発癌物質は煙とともに口、喉を通り肺に到達し蓄積します。このため、非喫煙者と比較すると喫煙者の肺がんによる死亡の危険性はなんと4.5倍もあります。それだけではありません。発癌物質は唾液にも溶け込み食道・胃などの全身の臓器へも影響するといわれています。食道がんは2.2倍、胃がんは1.5倍、極端に多いのが喉頭がんで危険性は32.5倍もあります。
Q. 2. 赤ちゃんにも影響しますか?
A. 妊娠中の喫煙は、非喫煙妊婦から生まれる赤ちゃんに比べ、身長・体重を低くさせます。また、早産・流産などの原因ともいわれています。そして、発育が遅かったり、喘息など気管支が弱かったりするようです。また、母親が吸わなくても、周りに喫煙者がいれば同じことです。
Q. 3. 家族に喫煙者がいるときは?
A. たばこの先からでる煙を副流煙といい、吸う煙より数十倍も有害物質が多く含まれています。喫煙者は別の部屋で吸うなどの配慮が必要です。この副流煙をすってしまう人も、肺がんの危険性は高くなるといわれています。
Q. 4. どうしてたばこを止められないのですか?
A. たばこに含まれるニコチンは麻薬などと同じように依存性があるからです。単なる意思の問題で止められないわけではなく、依存性があるためといわれています。
Q. 5. 止めるための薬はありますか?
A. 禁煙補助薬としてニコチンを含んだ二種類のものがあります。一つはニコチンガムで、もう一つはニコチンパッチといい体の一部分の貼るタイプのものです。それぞれ禁煙を決めた日から4週間から6週間使用することにより8割の人が禁煙に成功するといわれています。処方箋が必要なものもありますので、医師に相談してから使用するといいでしょう。