東京中央ネットロゴ NPO(特定非営利活動)法人東京中央ネット 東京中央ネットは中央区のポータルサイトです。
東京中央ビジネスナビ参加企業について
検索する
サイトマップ お問い合わせ
HOME > 中央区広場 > 中央区のお医者さん
中央区のお医者さん

2009.7月号
 

メタボ対策講座

 平成20年4月から40〜74歳を対象とした特定健診、通称「メタボ健診」が導入されました。メタボリック(内臓肥満)症候群の該当者や予備軍を割り出して、健康保険組合などが特定保健指導を実施し、2015年までには糖尿病等の生活習慣病の有病者・予備軍を25%減少させることを目指しています。
このメタボ対策が、まさに国民の健康寿命を延ばす鍵を握っているのです。
 「私は大丈夫」なんて思っていませんか?「成人男性の2人に1人、成人女性の5人に1人がメタボリック症候群の疑いあり」というデータもあります。決して他人事ではありません。
 メタボリック症候群は、心筋梗塞や脳卒中などを発病させやすくなります。見た目にお腹ぽっこりでカッコ悪いというだけではないのです。
メタボリック症候群の疑いがある方もない方も、この「メタボ対策講座」で正しい知識と対策をしっかり学びましょう。

 

Q. メタボリック症候群ってなに?

  A. メタボリック症候群とは高血圧症や糖尿病などといったひとつの病気ではありません。肥満・高血糖・高血圧などが重なって心筋梗塞・脳梗塞などの命にかかわる深刻な病気になりやすい状態だと考えてください。

Q. メタボリック症候群の基準は?
  A. 腹囲が男性85センチ、女性90センチ以上であることが条件です。条件を満たしている人の中で、3つの要素(血圧、血糖、脂質)のうち2つが基準値以上の方が該当します。
 正確な診断にはマルチスライスCTスキャナーを用いて内蔵脂肪量を測定しますが、全ての人に行うわけにはいかないので、腹囲の測定で代用しています。

Q. 原因は内臓脂肪って本当!?
  A. 脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類があります。皮下脂肪は皮膚のすぐ下にある脂肪のことで、体の熱が逃げないように保温したり、内臓を外からの衝撃から守る役割があります。一方、内臓脂肪は内臓の周囲にある脂肪のことです。メタボリック症候群の要因となるのは、この内臓脂肪になります。

メタボ人口は成人男性2人に1人!
 厚生労働省によれば20歳以上では、男性で2人に1人、女性では5人に1人がメタボリック症候群に該当するそうです。これは内臓脂肪が女性より男性に蓄積しやすいという特徴を持っているためです。

Q. メタボになると病気になるの?
  A. 内臓に脂肪が蓄積するとインスリン(血糖を下げる働きがあるホルモン)への抵抗性が高まるなどの異常を引き起こします。インスリン作用が不調をきたすことにより、高血圧や脂質代謝異常、高血糖が発生します。さらに高尿酸血症や脂肪肝、また動脈硬化を進行させ心筋梗塞(こうそく)や脳血管障害を発病させる恐れがあります。

Q. メタボにならないためには?
  A. 
BMIを基準にしましょう!
 ウエストを計測する方法以外に、体組成計で体脂肪率を測定する方法やBMIと呼ばれる測定法があります。BMIとは世界中で利用されている肥満の指標で、計算式に自分の身長と体重を当てはめてみるだけで簡単に測定することができます。
BMI=体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
計算式から割り出されたBMIが、18.5〜24.9の場合は「ふつう」、18.5未満は「やせ」、そして25以上の場合が「肥満」になります。ただし、普段から体を鍛えているアスリートの場合は、筋肉や骨によって体重が増加しています。彼らのことを「肥満」とは呼びません。

ウエスト1cm=体重1s!!
 簡単に言えば、ウエストを縮めてください。医学的には、ウエストを1cm縮めるには脂肪を1kg減らせばいいと言われています。脂肪は1gで7キロカロリーなのでウエスト1センチ減らすには、7000キロカロリー燃やす必要があります。たとえば1ヶ月で減らすとすると1日平均230キロカロリー。運動で120キロカロリー、食事で120キロカロリー減らすのが理想的です。

まずは、毎日30分のウオーキングから。
 効果的な運動は「歩く」「走る」「泳ぐ」などの有酸素運動(エアロビクス)です。前述した120キロカロリーを減らすためには30分のウオーキングが必要です。ただし、いままで何も運動してこなかった人には、いきなり30分間のウオーキングは辛いかと思います。有酸素運動だけすれば良いと言うわけではありません。同時にストレッチと筋力トレーニングをすることが重要となってきます。
 人間の筋肉は伸筋の筋力は比較的保たれますが、屈筋はトレーニングしないと徐々に低下していきます。だからお年寄りの場合は、すり足になってしまい、転んでケガをしやすくなります。筋肉量を増やすことによって代謝が良くなり、同じように歩いてもカロリー消費が増えます。
 長く続けることも大事です。はじめは軽い運動を少しずつ、徐々に時間を長くしていくのが理想的です。ウオーキングは骨盤を使って大股で歩くと、カロリー消費も多くなりますので効果的です。


 
斎藤先生
斎藤達也
(さいとうたつや)
三井タワークリニック院長
医療法人社団中央みなと会理事長
国立旭川医科大学院修了
私立昭和大学附属豊洲病院消化器科で研修、研鑽を重ね
1986年に中央区湊町で「中央みなとクリニック」を開設
その後、2006年1月に中央区日本橋室町の日本橋三井タワーに
「三井タワークリニック」を開設しました。
三井タワークリニックは10の診療科目を備え、
最新医療機器を設置してます。
地元・日本橋の皆様の「ホームドクター・かかりつけ医」を目指す、
病院並みの総合クリニックの院長と言っても過言ではありません。

三井タワークリニックのホームページ


健康相談募集中!
「中央区のお医者さん」では、取り上げて欲しいテーマ、健康にまつわる疑問・質問を随時、募集しています。みなさんからのご意見をホームページ作りの参考にさせていただきます。たくさんのご意見お待ちしております。ただし、個人的な症状のご相談はご遠慮下さい。

 info@tokyochuo.net


2009年7月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
copyright2004 Tokyochuo.net All Rights Reserved.
東京中央ネットについて 東京中央ビジネスナビについて このサイトについて プライバシーポリシー