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中央区のお医者さん

2008.2月号
 

風しん(三日ばしか)

 風しんは、かつては周期的に局地的な流行が見られたりしましたが、予防接種の普及により少なくなってきました。症状は比較的軽く済む病気ではありますが、妊娠初期の妊婦が感染すると、その子どもが心臓、目、耳に先天異常を持って生まれる場合があり、注意が必要です。特に定期接種である麻しん・風しん混合ワクチンは、きっちりと済ませておきましょう。

 

 

Q. どんな病気ですか?

  A. 首のリンパ節の腫れがまず起こります。その後、紅い小さな発疹が顔からはじまり体そして四肢へと拡がっていきます。この発疹は、3日前後で消えます。しみのようなあとは残さず消えます。発疹と相前後して発熱します。発熱のない子もいます。
 頭痛、関節痛、咽頭痛などを伴う場合があります。

  Q. 原因は何ですか?
  A. 風しんウイルスの感染で起こります。このウイルスに感染してから発症までに約2〜3週間の潜伏期があります。

  Q. 治療法はありますか?
  A. 特別な治療法はありません。出てきた症状を軽くするような治療をします。発疹がかゆい場合、かゆみ止めの飲み薬を処方します。比較的軽く治るのが一般的です。
 はしかに似た発疹をだしますが、三日で治るから、三日ばしかとも呼ばれています。

  Q. 家庭で気をつけることはありますか?
  A. 熱が高い時は、十分水分を取らせ、水枕・氷のうで冷やしてください。医師の指示のもと、解熱剤を使用してください。
 かゆみが強い場合、お薬で対処します。
 お風呂は、元気であれば、入っても構いませんし、食べ物も、とくに食べていけないものはありません 。

  Q. 診断を受けた後、もう一度診察を受けた方がよい場合は、どんな時ですか?
 

A. 以下の3つのような時です。

(1) ぼんやり、ぐったり、元気がないとき
(2) 3日以上熱が続くとき
(3) 関節が腫れたり、痛みが強いとき


  Q. 予防法は何かありますか?
 

A. 小学生の場合、定期接種として、麻しん・風しん混合ワクチンまたは、風しんワクチンとして、予防接種が済んでいるはずです。この予防接種により、ほぼ予防できます。


  Q. 学校にはいついけますか?
 

A. 熱が下がり、発疹がすべて消えてから医師の治癒証明をもらって登校してください。休んだ期間は、欠席扱いにはなりません。


  Q. 他に注意することはなにかありますか?
  A. 特に、妊婦は、風しんの患者さんとの接触には要注意です。
  妊娠初期、特に3ヶ月以内に風しんにかかると生まれてくる赤ちゃんが、目(白内障)や耳(難聴)や心臓(動脈管開存症、肺動脈狭窄症)に障がいを来たす場合があります。先天性風しん症候群といいます。
 万が一、妊婦が風しんの患者さんに接触した場合、産科の先生にご相談ください。


 
小坂先生
小坂 和輝
(こさかかずき)
智弁学園和歌山高校・広島大学を卒業し、聖路加国際病院小児科、東京女子医大循環器小児科学教室を経て、現在中央区月島で小児科専門クリニック(病児・病後児保育室を併設)を開業。中央区医師会理事。抗生物質の適正使用、児童虐待、ドメスティック・バイオレンス、少年犯罪、メディア・リテラシーについてNPOと連携して取り組む。本人は社会企業家でありたいと望む。小一と3歳の2児の父。趣味は株・飲むこと・走ること。

小坂こども元気クリニックホームページ


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2008年2月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
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