東京中央ネットロゴ NPO(特定非営利活動)法人東京中央ネット 東京中央ネットは中央区のポータルサイトです。
東京中央ビジネスナビ参加企業について
検索する
サイトマップ お問い合わせ
HOME > 中央区広場 > 中央区のお医者さん
中央区のお医者さん

2007.3月号
 

自律神経失調症

 俗に「自律神経失調症」と言われる病態は、心身の慢性的な緊張や過労状況に起因する広範囲の体の不調状態を指しているものと一般的に考えられています。そのため、臨床的に「自律神経失調症」といわれる場合、うつ状態に伴う身体症状、心理的緊張にもとづく筋痛症状、ストレス性の胃腸の機能異常による症状、心配にもとづく身体各部の過敏症状など多くの病態が混在して認められます。
そのため本来、医学的に使われている「狭義の自律神経失調症」とは、かなり異
なった意味となります。

 

1

Q. 自律神経失調症の診断とは?

  A. 「自律神経失調症」は、まさしく現代病と言っていいと思います。この病気はあらゆる検査をしても、これといった異常所見が出ません。ひと言で 自律神経失調症と言っても、いろいろなタイプがあります。それを十分選別していかないと、いい治療法も見つからないということになります。特に今の時代、ストレスがからんでいるケースが多く見られます。そのためストレスと関連させてこの病気を診ることが、とても重要になってきます。

1 Q. どんな症状ですか?
  A. 自律神経失調症の症状の1つとして、だるさ、不安感、めまいなどの全身症状があります。これを訴える方はかなり多くおられます。それから、不安感や無気力などの精神症状も伴います。また、各臓器や器官の症状として、頭痛や動悸などが見られることもあります。

1 Q. なぜこの病気になってしまうのでしょうか?
  A. ではなぜこの病気になってしまうのか、そのメカニズムを説明します。
自律神経というのは体のすみずみまで行き渡っているのですが、センターは脳の視床下部という所にあります。この神経が脳から脊髄、そしてその下までずっと伝わっています。脳や脊髄から来ている交感神経と副交感神経が、肺や胃腸、心臓などの各器官・臓器に分布して、人間の体の健康を維持しているわけです。
 交感神経と副交感神経というのは、車のアクセルとブレーキのような働きをしています。たとえば心臓について見ると、交感神経は心臓の働きを早くして、副交感神経はそれをゆっくりする方向に働きかけます。血圧の場合は、交感神経は血圧を上げ、副交感神経は下げるように働きかけます。人間が寝ているときは、副交感神経がかなり優位に働いているので、睡眠をとることができます。体温も自律神経が調節しています。それから消化管においては、消化管の分泌とか運動を抑制するほうが交感神経の働きで、亢進するほうが副交感神経の働きになります。このように、いろいろな臓器のバランスを自律神経でスムーズに調節することによって、人間は健康を維持できています。そのバランスがくずれたときに、自律神経失調症が起きてしまうということになるのです。

 
田中先生
田中 利幸
(たなかとしゆき)
田中クリニック銀座院長。東京女子医大大学院修了。大阪大学医学部付属病院神経科・精神科入局を振り出しに、東京女子医大、国立大阪南病院で研修、研鑽を重ねる。医療法人博奉会相模ヶ丘病院副院長を経て2000年1月に働く方のための都心の保健室をめざしてメンタルクリニックを銀座に開設。現在多くのビジネスマン、OLの患者さんの診察に当たっている。

田中クリニック銀座ホームページ


健康相談募集中!
「中央区のお医者さん」では、取り上げて欲しいテーマ、健康にまつわる疑問・質問を随時、募集しています。みなさんからのご意見をホームページ作りの参考にさせていただきます。たくさんのご意見お待ちしております。ただし、個人的な症状のご相談はご遠慮下さい。

 info@tokyochuo.net


2007年3月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
copyright2004 Tokyochuo.net All Rights Reserved.
東京中央ネットについて 東京中央ビジネスナビについて このサイトについて プライバシーポリシー