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略歴
昭和11年4月生まれ
昭和34年3月 慶応義塾大学法学部 卒業
昭和34年4月 株式会社 電通 入社
昭和41年3月   同社 退社
昭和41年4月   西川産業株式会社 取締役
昭和43年6月   同社 常務取締役
平成 3年6月   同社 取締役副社長 就任
平成11年2月   昭和西川株式会社 代表取締役社長就任
平成13年5月   社団法人日本橋法人会 会長就任
現在   昭和西川株式会社 代表取締役社長         
西川産業株式会社 取締役
株式会社西川   取締役
株式会社京都西川 取締役
平成13年5月、社団法人日本橋法人会 会長に就任。趣味はゴルフ、映画、読書、パソコンなど幅広い。


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今回の「今月の顔」は、日本橋法人会五代目会長の西川惠さんです。21世紀を迎え、厳しい経済情勢下の昨今、法人会の果たす役割とは何かを模索しつつ、"魅力ある経営者団体"をめざし、その推進に力を注がれている西川会長。日本橋という地域の特性なども含め、事業家としての使命、法人会の多岐にわたる活動について語っていただきました。

日本橋法人会の設立は、戦後間もない時期と伺っていますが。
 法人会という組織は、そもそも戦後昭和22年でしたか、それまでの賦課課税方式から、申告納税制度に変わったとき、新しい税法知識の普及をはかり、納税者自らが理解を深める目的で、自然発生的に生まれたものです。 現在は管轄税務署ごとに単位法人会があり、都道県の連合会に所属する全国組織となっています。 日本橋でも、それまで地域の町内会組織をベースに結成されていた42の法人会が昭和25年にひとつの組織としてまとまり、日本橋法人会連合会として設立されました。その後、昭和49年に社団化され、現在の日本橋法人会に至っています。今年の6月現在で、会員数は約5,700社。日本橋地域全体で約1万社の法人がありますから、加入率57%といったところです。加入会員がさらに6つの地区ごとに、56の支部に分かれていて、法人会全体活動のほかに、地域ベースでもそれぞれ独自の活動をしています。
 
具体的な活動とは、どのようなものがありますか。
 正しい税の知識を身につけるための各種研修会や説明会をはじめ、企業管理部門のための簿記講座、申告書の書き方入門講座、これからの経営戦略には欠かせないIT関連の研修、パソコンセミナーなど、多彩な催しものが年間を通して組まれています。いわば経営者と企業に対する支援活動が主体です。また、納税者の団体として、税制の見直しや、納めた税金が正しく合理的に使われていくように、上部の東京法人会連合会を通して、「税制改正要望書」を提出したり、政府や国会への提言も積極的に行っています。
 
会長に就任されて、とくに力を入れていらっしゃることは。
 ここ数年は、厳しい経済情勢のためか、会員数の減少がみられます。それに歯止めをかけ、加入会員を増やしていくことが、ひとつの大きな課題だと思っています。現在は、入会することのメリットのみならず、法人会の活動そのものがシビアに問われているとも言えます。法人会が充実した活動を通し魅力ある組織として、より発展するよう心して取り組まなければならないと痛感しています。  また、どうしても高く捉えがちな「税務署の敷居」ですが、懇談会などを通して日頃から、円滑なコミュニケーションをはかり、オープンでフラットな関係を築く橋渡しをしていくこと。これが法人会の大事な役割だと思っています。
 
お仕事を通して中央区との関わりは40年近くになられますが、どのような感想をお持ちですか。
  銀座はショッピングやレジャーの中心ですし、日本橋はビジネスセンターとして、時代の先端を担う地域だと思います。この地域で事業家として活動していることは、ある意味では、日本の経済や文化のリーダーシップを担っているという誇りであり、ステータスでもあります。もちろん事業家としての本来の使命は、それぞれがきちんとした経営のもとで利益をあげ、税金をおさめること。こうした企業の活動が、公共の資金として還元されたり、雇用の促進にもつながり、ひいては社会や地域への貢献、ということになるでしょう。
 
法人会として地域との関わりにはどのような活動がありますか。
 実際の関わりとしては、毎年春に行われている「名橋日本橋まつり」への協賛や、秋に税務署主催で行われている「税を知る週間」行事への協力、会員に日本橋界隈の史跡・旧跡を見て歩く企画として、毎年秋に「日本橋再発見みて歩き」などがあります。これは、なかなか好評のようです。仕事場が日本橋といっても、古くからこの地にいらっしゃる方ばかりではなく、そうそう史跡旧跡を見て歩くなどという機会はないですからね
 
いろいろとご苦労もおありでしょうが、会長職を引き受けられて良かったと思われることは何でしょうか。
 日本橋は古くから商業の中心地ですので、法人会も伝統ある組織としてしっかりしており、役員はじめ会員のみなさんも非常に協力的で、私はとても仕事がしやすい環境で感謝しております。活動を通して、異業種の方々との交流も広がり、その様なコミュニケーションの中から、私個人の仕事の上でのヒントを得られことも多々あります。これは、会長だからということでなく、活動していくすべての方にとっての、大きなメリットではないでしょうか。
 
中央区の21世紀を担う若い人たちに、ひとことメッセージを。
 最近の情報化をみても分かるように、世の中はまさに日進月歩、加速度的に変化しています。そして、その原動力になるのは若い人たちの新鮮な発想とエネルギッシュな力です。若い人たちはその意味で、いつの時代でも常に優秀だと思います。自信を持って自らの思うところを推し進めて行ってください、期待しています。あえて言うなら、「歴史に学ぶ」ということを少し考えるといいでしょう。商売に限らず、過去の成功例にはそれなりの教訓があり、指針となるものがあるはずです。
 

※記事の組織名や肩書は掲載当時のものです。  
 
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