現在の都市型ホテルは、常に新鮮で清潔なハードとホスピタリティに満ちたソフトを提供すると共に、お客様の求めているものをいち早く察知し具現化していくことです。開業以来、必要に応じて部分改装はしてきましたが、一昨年から客室の本格的な改装に取り掛かり、2006年の冬には完了の予定です。IT化の時代、お部屋でブロードバンドの利用ができる等、お客様の利便性を追求しています。また、9箇所あるレストラン、バーの見直し等、お客様のニーズに合わせた新たな展開をしています。宴会場も4階はチャペルと一体化したウエディングフロアとし、3階はリビング、ダイニング、サロンといったテーマ性を持たせて、より特徴ある目的に応じた使い方ができるよう、進めています。
IT(情報技術)化推進という点では、マイクロス・フェデェリオ社のソフトを導入し、昨年秋には、集中予約センター「ロイヤルアクセス」が開設、本格稼動しました。国内資本のホテルとしては初の試みだと思います。ロイヤルパークホテルズ アンド リゾーツのグループ3ホテル(当ホテル、横浜ロイヤルパークホテル、ロイヤルパーク汐留タワー)の宿泊予約、空室情報などが一括して管理可能になり、お客様にとっての便利さと同時に、ホテル側にとっての効率化を図り、今後のグローバル化の強力なマーケティングツールとなると思っています。
これからのまちづくりは、地域そのものを考えていかなければならないと思います。ある地域にいくつかのホテルが集約的に存在することにより、個々の競争は激化しますが、相乗効果が働き集客率が上がるという大きなメリットが生まれます。また競争の中では、施設、味、サービス等の質が更に向上すると思います。その意味では、外資系高級ホテルの参入は、切磋琢磨し共存するための絶好のチャンスと捉えています。また、合理的なサービスのノウハウや幅広い経験、知識を吸収することも必要でしょう。
国土交通省では、外国人観光客の誘致を現在の年間500万人から1000万人に倍増し、観光産業を伸ばして行こうという方針を打ち出しています。東京は安全で、ニューヨーク、ロンドンやパリに劣らない世界でも有数の素晴らしい観光都市です。弊社も開業以来、宿泊者の6〜7割が外国人のお客様ですので、充実し快適な宿泊施設の整った首都であることをアピールし、頑張って行きたいと思っています。