葛飾北斎 群鶏

本図ような浮世絵は「団扇絵(うちわえ)」と呼ばれ、江戸時代には団扇に仕立てて実用したので、現存している数は多くはありません。葛飾北斎は特殊な画面の中に、雌雄七羽の鶏を巧みに配置し美しい色彩で描いています。右下に版元を示す印や左下には出版を受けた証があり、絵の一部として版木に彫って摺られていました。