喜多川歌麿 髪梳き(婦人手業拾二工)

喜多川歌麿の「婦人手業拾二工」は、機織り、裁縫、手鞠作りなど働く女性の姿を写した全十二図のシリーズです。技巧的な結い髪が流行したことで、江戸時代中期頃に「女髪結い(おんなかみゆい)」が登場しました。歌麿は髪結いが黒髪を櫛で梳かしているために、目尻が吊り上がった女性の表情を写実的に描いています。