日本橋浜町に中央区では戦後初めてという相撲部屋が開設され、話題を集めている。場所は浜町2丁目で、明治座と浜町公園のすぐ近く。織物会社だった5階建てビルを改装し、1階を入ると左側に土俵が設けられている。元小結「大豊」が時津風部屋から独立、親方「荒汐」を襲名して開設した。
23日、「荒汐部屋に想いを馳せる会」が開かれた。地元の中山町会長、中央区相撲協会の西山理事などが世話人(代表=坂戸三郎区議)となって開設したもので、2階板じきの部屋にはテーブルにちゃんこ鍋が置かれてにぎわった。
来賓に矢田区長と渡辺教育委員長が招かれ、区長は「新富町には先代増位山の稽古所があって引退相撲を父と国技館で見たことを覚えている。相撲は日本独特のもので子供たちの教育にも役立てたい」と歓迎と期待を示し、渡辺委員長は「戦後、浜町公園に国技館の仮小屋が建てられたことがある」などと思い出を語った。
荒汐親方は「九州場所の当番で部屋を開きながら地元に挨拶もできない状態で」と語り、地域の支援に感謝の意を表した。1番弟子の序の口・宮川は秋場所で4勝3敗と勝ちこしの最先よいスタートを飾り、花束が贈られた。
相撲界ではドンブリで酒をたしなむといい、テーブルごとに盛りあがった。
おかみさんのゆかさんは、「浜町とは結婚当初から縁がありまして、『ろくちゃん』には主人と一緒によくかよって焼鳥をいただきました」と浜町に部屋をもてた喜びを話している。娘さんが日本橋中学2年と久松小4年の2人。
荒汐親方(大豊)は新潟県北魚沼郡堀之内町の出身。本名鈴木英一。小結まで上がりながらケガに悩まされ31歳で引退した。身長185センチで現役に160キロをこえた。
(部屋住所は日本橋浜町2-47-2、TEL3666・7646)
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